LIFE SHIFT

LIFE SHIFT by us

社外活動を積極化

仕事のフィールドを広げるには、自己投資が必要

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株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
広報室長(取材当時:カルビー株式会社 広報部)
野原 和歌さん

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のはら・かずか●英ロンドン大学院修士課程修了。ブライダル会社を経て、2015年カルビー入社。広報部で社内外広報を担当。(撮影:尾形 文繁)

「このままでは、50歳くらいで自分の能力を使い果たしてしまう」と、社外での勉強に精を出すのが、カルビー広報部の野原和歌さんだ。

野原さんは2015年、ウエディング業界から転職。カルビーが松本晃会長の下、在宅勤務や“早く帰るデー”設置などの働き方改革を進めていたことから、自身も制度を活用した。週2日は17時に仕事を切り上げ、コーチングの学校に通ったり、社外の読書会に参加したりしている。週末には趣味のトレイルランニングを通じ、地域活性化の活動も始めた。

社外人脈を駆使

 そうした社外活動は本業に生きている。17年夏以降発売予定の「47都道府県の味」が売りのポテトチップス。自ら手を挙げ、商品企画段階から携わった。勉強会やトレイルランニングで得た知見を基に、全国各地の県庁との折衝やワークショップ、プレスイベントを企画。47の“地元の味”実現にこぎ着けた。「仕事のフィールドを広げるには、無駄な仕事を省いて自己投資に回さないと」と話す。

家族で世界放浪

「日本で抱いてしまう暗黙の"べき論"を崩す」

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ノマドワーカー
佐藤 邦彦さん

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さとう・くにひこ●早稲田大卒業後、リクルート入社。人材領域で営業やマネジメントを経験。海外事業開発、働き方改革を担い、2017年4月退職。

100年人生時代に重要となるのが、長い人生で何をしたいかというアイデンティティの明確化だ。「世界の価値観に触れ、働き方や家族のあり方を再定義したかった」。そう話すのが、脱サラし、家族での世界放浪に踏み切った佐藤邦彦さんだ。

もともとリクルートで企業の採用支援に携わっていた佐藤さんは、働く個人でなく、企業の視点で決まる雇用の仕組みに疑問を感じていた。そんな中、2つの出来事が転機となった。

1つは27歳のとき、子どもが生まれ、3カ月間の育休を取得したこと。仕事から完全に離れ、家族と過ごす日々。「それまで夜中までの残業も普通だったが、育休中に自分にとって何が大事かを考える習慣がついた」(佐藤さん)。復帰後は同じ会社に勤める妻と役割を整理し、家事や育児を積極的に担うようになった。

もう1つは、仕事でシェアリングエコノミーの新規事業開発に携わったこと。フリーランス、パラレルキャリアの人たちと接し、会社員の自分にはない自由な働き方に刺激を受けた。 

日本ではキャリアや働き方に暗黙の“べき論”があるが、それはおそらく壊れていく。今後、大事になるのが個人の価値観。妻と2人の子を連れて旅に出て、世界中の価値観を肌で感じよう──。そう思い今春、旅立った。

大企業を退職、フリーに

「会社員時代にない成長を実感」

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フリーランス
河合 優香理さん

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かわい・ゆかり●大卒後、日立製作所、日本マイクロソフトを経て、2017年2月独立。複数の企業の新規事業立ち上げなどに携わる。

大企業からフリーランス、『ライフ・シフト』でいうインディペンデント・プロデューサーに転身したのが河合優香理さんである。

2016年秋まで日本マイクロソフトでマーケティングの仕事をしていたが、働く場所も時間も、一緒に働く人も自由に選べない組織人の立場に、もどかしさを感じていた。「この働き方は一生続けられない」。

フリー活躍には企業も変化を

子どもが小学生になる前に、独立に踏み切った。現在はフリーランスとして、国内外の企業の新規事業などを受託する。独立後は自身の成長を実感するという。「会社員時代は自分の管轄の仕事さえこなせばよかったが、フリーになれば、すべて自分で調べ行動し、確実に結果を出す必要がある。緊張感が違う」(河合さん)。フリーランスの働き方がもっと広がるには、「個人の頑張りはもちろん、企業側が業務を棚卸しし、プロジェクト単位で仕事を外に出す能力を高める必要がある」(河合さん)と感じている。

定年後にPC教室主宰

「シニアの居場所作りが生きがい」

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シニアSOHO世田谷
代表理事 山根 明さん

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やまね・あきら●1935年生まれ。65歳で会社を退職後、シニア向けパソコン教室やiPad教室を主宰。

長寿社会を迎えた今、定年後のやりがい探しは社会的な課題だ。「シニアの居場所を作るのが、私の生きがい」と語るのが、シニア世代向けにスマートフォンやiPadの講座を手掛ける山根明さんだ。

山根さんがシニア向け講座を始めたきっかけは自身の体験にあった。「やることがない」。長年勤めた建設会社の定年を控え、そう気づいた。そこで興味のあったパソコン(PC)講座に通学。シニア向けの講師が不足していたことから、65歳で教室を開設した。

教室閉鎖の苦労も

苦労もあった。当初PC教室を手掛けたが、タブレット普及期に需要が急減、教室閉鎖に追い込まれた。しかし、ひるまずiPad教室を開設して再建。事業継続に必要なのは「(ブログやフェイスブックで)自分の活動を情報発信すること。依頼してくれた人との縁を切らさないこと」と話す。

「シニアになると記憶力は衰えるが、考察力、判断力は深まる。人間捨てたもんじゃない」(山根さん)。マルチステージ人生を先んじて体現している。

40代後半で転業

「人生半ばで素人に戻ることは大切」

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経営コンサルタント
高取 剛充さん

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たかとり・よしみつ●大卒後、山岳写真家を経て、ネイチャーワークス設立。野外活動を取り入れた人材育成を実践。(撮影:尾形 文繁)

山岳写真家から経営コンサルタントへ。40代後半でまったくの異業種に転じたのが高取剛充さんだ。

大学時代、山岳部だった高取さんは山の仕事にこだわり、山岳写真家の第一人者、白簱史朗氏の撮影助手を経て、山岳写真家として活躍した。ただ40代に入り、世界最高峰のチョモランマに登った際、チームで物事を成し遂げる難しさを実感。帰国後に通った即興演劇のワークショップなどの影響もあり、「徐々に人の力を発揮する仕事がしたいと考えた」(高取さん)。

アドベンチャー研修を開始

高取さんにとって人材育成の仕事はまったくの素人。だが「できるかできないかでなく、やるかやらないかが大事」(高取さん)。資格を取得してコーチング業を開始し、その後、野外活動を通して人材育成する「アドベンチャー研修」へと活動領域を広げた。40代後半でのキャリアシフトとなったが、「人生半ばで一度素人に戻るのは大切。得意パターンを脇に置くことで、次の道が見えてきた」(高取さん)と振り返る。

ロールモデルが変化

「母世代と比較をせず横並び意識を捨てた」

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グロービス
法人営業 瀧口 奈歩さん

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たきぐち・なほ●大卒後、不動産業を経て、2007年グロービス入社。英語MBAプログラム立ち上げに従事後、出産を経て法人営業部門へ。(撮影:尾形 文繁)

『ライフ・シフト』の考え方に触れ、自身の価値観が明確になった人もいる。グロービスの法人営業担当、瀧口奈歩さんもその1人だ。

典型的な専業主婦家庭で育った瀧口さんは、転職を重ねながらも、「いずれ母のように専業主婦になるだろう」と思っていた。しかしグロービスに入社して、結婚、出産後、母親世代と違って周囲の多くの母親が働き続けていることに気づいた。

親世代との比較をやめた

2回の育休を挟みつつ、ワーキングマザーの道を選んだ瀧口さん。だが、ロールモデルだった母親とまったく違う生き方に違和感もあったという。そうした中、『ライフ・シフト』と出合い、「マルチステージの考え方に感銘を受けた」(瀧口さん)。横並びの意識を捨て、自己の環境に合わせたゴール設定をした結果、他人や親と比べる必要がなくなり、楽になったという。

「働く女性が当たり前になる中、私のような違和感を持つ女性も多いはず」(瀧口さん)。現在、働きながら大学院でワーキングマザーのキャリア形成に対する価値観の変化を研究している。

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